ぼくの場合は展示フィギュアを撮影するときには通常、EOS 7D + Canon EF100mm F2.8L Macro IS USMを使用します。
これは解像度的な理由から必須とも言える装備なのですが、APS-Cに100mmで展示フィギュアを撮影というのは決して楽な距離ではありません。
元々は会場全景の撮影やちょっとしたメモがわりに使おうと思っていたNEX-5Nですが、7Dが使い難い場所でどの程度の品質を見せてくれるのか試して見ることにしました。
さて、ワンフェスなどの仮想環境として練習になりそうなコトブキヤ秋葉原店4Fショールームですが、実際のイベント会場に比べると「明るめ」と言える光量があります。
これはISO的には有利な環境ですので、ノイズ等に関しては実際のイベント会場の方が厳しくなると考えて良いかも知れません。
今回の写真はほとんどがISO400、一番低いものではISO160で撮影できました。
ワンフェスなどの会場ですとショーケースの光源にもよりますが、ISO500~800くらいは設定してた記憶があります。
チャンスが少ないシチュですしミスを避けるためにSSを確保すると、もしかしたらISO1600くらいは必要になるかも知れませんね。
そう考えるとこちらは仮想ワンフェス会場としては比較的難易度が低く、失敗も少なく撮影出来た気がします。
それでは展示してあったものから気になるものを幾つか。
真希波・マリ・イラストリアス ~プラグスーツstyle.~[コトブキヤ]
意外にもまともに撮れているようです。
それどころか撮影自体はとても楽でした。
NEX-5Nはタッチセンサーでピントを合わせられるので、カメラを向けてフィギュアの目のあたりをタッチしてすぐ撮影できます。
それで簡単にこの写真が吐き出されるとはかなり優秀な印象を受けざるを得ません。
7Dだとファインダーを覗いてコントローラーで測距点を移動、ブレないように足を踏ん張って、目標をセンターに入れてスイッチ…目標をセンターに入れてスイッチ…
と結講な体力を使います。
レンズはキットレンズのE18-55mm F3.5-5.6 OSSで、可もなく不可もなく程度の評価をされているものです。
この写真は既に補正してあるのですが、実際は少し色乗りが良くないかなという印象だったので、これは評価通り可もなく不可もなくといったところでしょうか。
Canon EF100mm F2.8L Macro IS USMの方は下手したら調整時に彩度を落とすくらい色が出るので対照的ではありますね。
あなる(安城鳴子)[コトブキヤ]
さっきのマリとは色味も大きく違うあなるですが、こちらも遜色ない品質に見えます。
隣同士に並んでいたのですが、マリの方はISO160、あなるはISO400で撮影しました。
もちろんノイズは補正で消してありますが、ディテールが損なわれることもなくWebでの使用なら全く問題無いです。
いたずら怪盗 シャオメイ [コトブキヤ]
星井美希 -Angelic Island- [コトブキヤ]
個人的に超期待作である「星井美希 -Angelic Island-」ですが、こちらは1階に展示してありました。
ガラスではなくアクリルのケース、直線的な光による明暗の差。
少し厳しいかなと思いましたが、思ったより良い画を得ることが出来ました。
肌などは明るい部分が飛ぶかなとも思いましたが、ほぼ問題なく質感を残しているように思います。
もっともこれはカメラ側というよりLightroomのおかげだとは思いますが^^;
NEX-5Nでやや使い辛いと感じている点は、「縦撮りがやりにくい」ということです。
その特徴的な形状が災いしてか、縦持ちはどうにもしっくりきません。
それであれば無理せず横向きで撮影して、現像時に縦にトリミングするのがベターだと思います。
ただトリミング=拡大ですので、ピンが甘かったりブレ気味の写真はもろに品質が落ちてしまいます。
もちろんディテールが保てていない写真も同様です。
それでは上の写真の美希たんを縦にトリミングしてみましょう。
トリミングしてみました。
Web公開用として使う分には全く問題は感じられませんが、皆さんはいかがでしょうか。
画素数的には約1/3ほどの大きさになってしまった訳ですが、このくらいの質が保てるのなら無理に縦撮りすることもなさそうです。
何度も言うようですが、ピント合わせが楽ですね。
フィギュアを撮ったことがある方なら、ピンが瞳に合ってなくて現像時に天を仰いだ経験が少なからずあるのではと思いますが、その苦悩はどこへやらといった感じです^^;
すごいな、これ。
総評
正直、何の問題も無くイベントで使えそうです。
撮影は1/60秒位が多かったのですが、軽いせいなのかOSS(手ぶれ補正)のおかげなのか、ブレらしきものはほとんど見受けられませんでした。
「綺麗に撮れるか」と「失敗しないか」は違う表現のようでほぼ同義の意味を持ちます。
失敗しなければ現像で綺麗に出来ますので、色乗りがイマイチだと感じていたレンズでしたがOSSの恩恵を受けていると思えば何の問題も無いです。
強いて弱点らしき事柄をあげるとすると、
1.フラッシュが必要な時に純正のものはとても頼りない。
2.やはり性能の良い単焦点が欲しい。
と言ったところでしょうか。
フラッシュに関しては、付属はしているものの内蔵ではないので、ぼくは家に置きっぱなしです^^;
今後SONYから展開されるNEX-F3ではNEX-7と同様に内蔵されたので、イザという時の保険になりそうです。
ただ、そのままですと直線的な光を浴びた画になってしまうので、被せるタイプのディフューザーを付ける必要がありますね。
レンズに関しては、ぼくの場合あくまで7Dの補助としてのNEX-5Nなのでレンズの買い増しは考えていないです。
しかしここまで使えるカメラということで、NEX-5Nをメインと考える方には性能の良い単焦点が必要でしょう。
一応キットレンズのパンケーキ16mmは持っていますが、広角なのでフィギュアを撮るには向きませんし、そもそも性能は良くありません。
やはりツァイスクラスの50~60mmくらいのが欲しいところですね。
それでも現状でこれだけの写真が撮れるのならほぼ満足といった好感の持てるカメラですね^^
間違い無く言えることは「購入して良かった」です。
さて、今回の「ショールーム編」はべた褒めで終わることにさせて頂きますが、そのうち時間を見て「自宅フィギュア撮影編」をやりたいと思ってます。
予定は未定ですが…^^;
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- きよちゃん 12-06-16 (土) 2:05
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いつも見させてもらってます。個人的にはEマウントの50mmがSONYから出てるので、それがあればもっと戦えるのではないかと思ったりします。値段も2万円後半といったところなので買いたしもしやすいかなと。またかわいいフィギュアの写真あげてくださいね♪( ´▽`)
- makotomatic 12-06-16 (土) 13:43
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>きよちゃんさん
いつもありがとうございます^^
ソニー50mmも気になりますよね。Eマウントの単焦点ラインナップが16mm、50mm、そしてツァイスの24mmしかないので、おのずと選択肢が50mmになってしまいますよね。
でも価格がリーズナブルなので一度試してみたいもんです。
でも試すと買っちゃいそうなので、現状で満足しておかなくては^^;